ワタミ創業者の渡邉美樹さんが都知事選挙に立候補するかもしれないらしい

   

一部のネットニュースにおいて

「ワタミ」渡邉美樹氏、都知事選再出馬に意欲 

のような見出しが出ております。

ビックリしたこともあり、調べてみます。

 

渡邉美樹さんのFacebookページや公式Blogがネタ元です

6月15日のFacebook、16日のblogに

舛添都知事辞職の意向を受けて
私が出馬した都知事選以降、すべての都知事が任期途中に辞職しているのを見るとやはり、あそこで当選したかったと悔しさが残るのが本音です。
少なくても私は絶対に税金で贅沢をするつもりはないと断言できます。
むしろ東京を経営したいという純粋な気持の大前提は、税金の費用対効果の最大化でした。
上場企業の会長であっても国際線ファーストクラスに経費で乗ることはありませんでした。
100円の利益を積み重ねる居酒屋オーナーの感覚は生涯変わらぬ私の価値観です。
オリンピックを前に、都知事を目指す人には、なおさら私欲がない人が求められると思います。
「東京を経営する」の巻末には、自らを律する意味も込めて
「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困るもの也」と西郷隆盛の言葉を引用しました。
東京に、今求められているのは、こうしたトップリーダーだと思います。

 

6月23日のFacebookに

<都知事選への提言>
次の都知事の有力候補者の名前が出てきません。
二人続けて私的なお金のことで辞職した以上、
その人の過去のお金や、今後の報酬経費が、いずれにしろ政策の前に注目され続けます。
「無報酬で知事をする」という完全公僕宣言のようなものをしないと、
幕引きが図られないと感じます。
1回50億円の税金がかかる、都知事選挙を繰り返さない「幕引き」も政治決断です。
上場企業のオーナーであった私は「無報酬」を簡単に口に出来ますが、
たとえばせめて、「課長級」の報酬で都政に身を捧げますという公僕の決意ぐらいは
次の知事に都民が求めていると思います。
東京都知事。一度、目指した職であり想いや夢はあります。
叶えた夢は赤線で消す私の手帳には、白色のまま残っています。
5年前、私に投じてくれたという方々から
「今、何を考えていますか??」と質問されます。
「東京を経営する」の当時の政策にプラスして、今なら「無報酬知事」を付け加えるそう答えています。
出馬宣言ではありません。
しかし、200ページの「東京の経営計画書」を一度書き
100万票のご期待を頂いた政治家として、注視と提言はこれからもして参ります。

 

出馬宣言ではありません。

と、ありますがこの内容を見てしまうと、立候補に前向きと言うように見て取れます。

渡邉美樹さんが都知事選に立候補するとどうなるか

現在渡邉美樹さんは、比例区選出の自民党所属参議院議員です。都知事に立候補の届け出をした時点で参議院議員は失職します(その前に辞職するとは思いますが)。

比例区選出の場合、議員が欠けるとその政党の次点候補者(落選した中で一番得票が多い人)が繰り上げで当選します。

渡邉美樹さんが当選したのは2013年に行われた参議院議員選挙です。

自民党の時点以下の候補ですが

若狭 勝さん
園田 修光
大江 康弘さん
佐々木 洋平さん

が得票順になっております。

若狭さんは2014年に行われた衆議院議員選挙において比例東京ブロックで立候補して衆議院議員になられております。

園田さん、大江さんは2016年の参議院議員選挙に立候補されており、現時点では結果は分かりませんが、当選してれば繰り上げ当選されないことになります。

なので、その次の佐々木洋平さんまで繰り上げ当選の可能性があると言えます。

若狭さんが2013年の参議院議員選挙に繰り上げ当選できると聞いて、衆議院議員を辞職して繰り上げ当選は出来るのか分かりませんが、他の選挙に立候補した時点で当選人になりえる資格を喪失しているような気がします。実際に、任期は2018年の12月(解散が無かった場合)と2019年の7月ですから参議院議員に変わった方が任期は長くなります。

 

渡邉美樹さんの当選可能性は

前々回の都知事選挙は

石原慎太郎 2,615,120票 43.40%
東国原英夫 1,690,669票 28.06%
渡邉美樹 1,013,132票 16.81%

100万票を獲得しておりますから、全く可能性が無いわけではありません。

舛添前都知事が最初の都知事選に出た時の得票率は 15.30% です。

舛添さんも、石原さんも二回目の都知事選挙で当選していますので、有利なデータもあると思います。

 

しかし、前回の都知事選挙以降に、「ワタミ」がブラック企業としてのイメージを定着させてしまいました。

ブラック企業のイメージが定着する原因になった、「過労自殺問題」に関わる対応が、やはり世間のイメージを低下させてしまったと言えます。

渡邉美樹は自身のTwitterで女性の自殺について触れ、「労災認定の件は非常に残念であるが、労務管理ができていなかったとの認識はない」との見解を示した。そしてそのわずか5時間半後には、自身が理事長を務める「郁文館夢学園の姉妹校建設のためバングラデシュに来た。バングラデシュにおける教育モデルを作りたい」などと発言した。渡邉の発言には多くの批判が寄せられたが、渡邉はそれに対し「多くの指摘に感謝する」と述べた。また、「バングラデシュで学校を作ることは、亡くなった彼女も期待してくれていると信じている」などと発言した。渡邉は、神奈川労働者災害補償保険審査官によって正式に認定された元女性従業員の苛烈極まりない労務を認めなかったばかりか、女性の自殺という取り返しのつかない結果に至ってしまったことに対する謝罪の弁を述べることもなかった[52]。渡邉の一連の発言に対し、あまりにも不見識であるとの猛烈な批判が殺到した[52]。事ここに至って、渡邉はようやく「命懸けで反省する。彼女に心から詫びねばならない」と陳謝した

出典 wikipedia

都知事選挙後に、参議院議員選挙に立候補して当選していますが、自民党の当選者の中では下から2番目の順位。

前都知事の舛添さんも都知事選敗退後、参議院議員選挙に比例区で当選しておりますが、自民党1位で150万票を獲得しております。

参議院議員でも1期生ではあまり目立つことが出来ません。閣僚などを経験してそれから評価が上がるという事でしょう。

舛添前知事はテレビと言うメディアを使い知名度を上げてきた人です。政治家になってからも上手く利用してきました。労働厚生大臣なども務め、一時期は「総理にしたい人1位」になった人です。

そこから比べても、渡邉美樹さんの都知事選挙後からの評価からすると、票を伸ばすことは難しいと言えます。

やっぷの感想

僕は大学時代の就職活動で「ワタミ」(当時はワタミフードサービス)を受けております。

そのため、渡邉美樹さんには3回ほどお会いしたことがあります。

情熱があり、信念があり、理想のリーダー像であると思いましたし、今でもそう思います。

ただ政治の世界と、ベンチャー企業の創業者は大きく違います。

創業社長の基に集まる人は、渡邉美樹さんの理念や思いに、賛同をした人があつまります。

政治の世界は理念や思いに賛同して貰う必要があります。

両方出来る人もいると思います。

でも、渡邉美樹さんの思いは熱すぎて、特に公務員を選んだタイプの方にはなかなか伝わらないと思います。特に議員はともかく、行政のトップとしては組織が上手く動かなくなるような気がします。

参議院議員としての活動していれば、活躍されると思いますが、都知事はなれたとしても、上手く出来ないと思います。ベンチャー企業の社員と公務員は人種が違うと思います。

得意な事をやるべきだと、僕自身にも考えさせる内容でした。

 

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